「ひとりごと・健康通信」をふりかえって (11) 2020/9/20

もう10年も前から、数人の人に「ひとりごと・健康通信」などというのを書いてきたが、そんな記事を振り返りながら、この10年で健康に対する考えや生活がどう変わってきたか・・書いたものを整理したり、付け加えたりしながら書いています。

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「新事実!ストレスで腰痛?」 2011年12月1日

腰痛・・二歩足で立って歩く人間の宿命と言われ、まだ原因はよくわかっていないとも言われている「腰痛」について、ひとつの新しい方向が見えてきたようです。
これもまた「ストレス」という・・さまざまな要因をもつ心の問題にあるのだという。

私のひとつのテーマでもある「心と体」の関連が「腰痛」にもおよぶのか・・と、私たちの生命や健康について理解を深めるための新しい手がかりと、これからの課題が見えてきたように思います。


腰痛「新事実!ストレスで腰痛?」後半の

〔 椎間板ヘルニアは、手術をしなくても、数か月で自然に消滅することがあります。マクロファージという、免疫細胞の一種がヘルニアを異物と認識し、食べてしまうためです。〕

という言葉は、かなり前から注目している「安保徹」の理論にも結びつくように思われます。免疫の主役である白血球の元祖(基本)でもある「マクロファージ」が、そんなことまでするのかというオドロキです。


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医療が病をつくる 安保徹 から

〔 マクロファージの防御の基本は、貪食能(異物をどんどん食べこむ能力と遊走能(異物侵入の場に駆けつける能力。遊走後に炎症部位に接着)である。マクロファージの貪食系をさらに進化させたのが顆粒球であり、細菌の処理に力を発揮する。
一方、生体に侵入してくる異物の中には貪食能で処理するには小さ過ぎて処理できないものもある。防御系の一つとして進化しはじめたリンパ球系細胞は、このような微細抗原の処理にあたるものである。微細抗原には消化酵素で分断された異種蛋白や、ウイルス抗原などが含まれる。 〕


「人が病気になる原因はどこにあるか」から

〔 白血球は「マクロファージ」「顆粒球」「リンパ球」からなっています。人間は多細胞生物として進化する過程で、生体防御の機能を、「マクロファージ」というアメーバのような細胞に任せてしまった。これが、白血球の始まりです。

「がんばらない」の医師 鎌田實 VS 免疫学の大家 安保徹 http://www.gsic.jp/support/sp_02/kvs/02_01.html


2009年10月24日、講演会 から

がん、糖尿病といった恐ろしい病気の多くも、自分で治すことができます。というのは、これらの病気をつくり出した原因のほとんどは、私たちの日常生活にあふれている「働きすぎ」「睡眠不足」「心の悩み」などであるからです。ですから、私たちが自分の生活の歪みを見直し、生活や考え方を改善すれば、病気から脱却することができるのです。

しかし、自ら生活や考え方の歪みや偏りを直視し、改善することは容易ではありません。まして、たとえ家族や友人のアドバイスがあっても、自分自身が納得して実行しなければ、真の治癒にたどり着くことは困難です。

病気で一番つらいのは患者さん本人ですが、周りの家族や友人も、患者さんご自身が「真の治癒」への途にたどり着くのを温かい目で見守りつつ、一緒に待って差し上げることも重要です。

近況 090105
現代医学では、病気は人間の仕組みの失敗と考えている。アトピー性皮膚炎、リウマチ、がん、いずれもそうである。それでは、病気の人間は失敗作だというのだろうか。人間の巧妙なる仕組みが、失敗であるはずはない。実際は、偏った生き方やつらい生き方が原因であろう。現代医学は、原点が違うから病気を治せない。万能細胞の考えもしかり。病気は生き方の偏りを教えてくれるからだの声である。

NHKスペシャル『病の起源』を見て記す  H21.1.5 安保徹

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腰痛「新事実!ストレスで腰痛?」 NHK あさイチ 11月30日(水)

最新版!ぎっくり腰・慢性腰痛スペシャル  NHK あさイチ 11月30日(水)

専門家ゲスト:牛田享宏さん(愛知医科大学 学際的痛みセンター 教授)、
   大谷晃司さん(福島県立医科大学 整形外科准教授)

日本人の80パーセントが経験していると言われる腰の痛み。悩んでいる人が多いにも関わらず、まだ解明されていないことが多いのが実情です。しかし近年研究が進み、少しずつ、発症のメカニズムや原因について新しいことが分かってきました。なかには、長年信じられてきた常識を覆すような新事実も!そこで、番組では、突然激痛が襲ってくる“ぎっくり腰”と、しつこい痛みがつきまとう、“慢性腰痛”について、2005年11月9日に放送された「ためしてガッテン・ぎっくり腰徹底撃退術」および2011年11月16日に放送された「ためしてガッテン・驚異の回復 腰の痛み」の情報と合わせて、最新の研究成果をお伝えしました。

ぎっくり腰編「突然激痛が襲うのはなぜ?」
なんの前ぶれもなく、日常生活のささいな動作をきっかけに腰に激痛が走る「ぎっくり腰」。ある日突然襲ってくる、そして一度経験してしまうとたびたび悩まされる人も多いのが特徴です。
ぎっくり腰の激痛の原因の多くは、「腰の筋肉の異常緊張」。そのメカニズムとは?日頃の生活で腰への負担をかけているうちにダメージが蓄積、そこに、くしゃみなどによる、ちょっとした力が引き金となって、椎間板にヒビが入ったり、筋肉に肉離れのような状態が生じたりすると考えられています。その結果、腰のまわりの筋肉が異常に緊張し、背骨が引っ張られ、まっすぐの状態になったり、S字状に強く曲がるような状態になったりするのです。すると神経が刺激されて痛むうえ、緊張した筋肉が血行不良になってさらに痛みが増す、「魔の激痛スパイラル」を引き起こすと考えられます。

<私がぎっくり腰になった瞬間>
・ハミガキ中
・玄関でブーツ
・台所の引き出し

ぎっくり腰編「なってしまったら?ならないためには?」ぎっくり腰になってしまったときにはどうすればよいか?実は、炎症が静まるまで「放っておく」しかないと言われています(発症直後は消炎鎮痛剤を服用してもよい)。早めの回復のためには、安静にしすぎず、無理のない範囲で動くことが大切です。動いたほうが、筋力が保全され、血流も改善されやすいためです。
ただし、ぎっくり腰だと思っていたら、違う病気が潜んでいたという可能性もあります。安静にしていても痛い場合、痛みが日に日に強くなる場合は、医師の診断を受けましょう。

ぎっくり腰で苦しまないためには、予防が最も大切です。腰に負担がかかりにくい姿勢を心がけることで、ぎっくり腰のリスクを下げることができます。例えば・・・

・くしゃみをするときには?→台に手をつく
・ものを持ち上げるときは?→ひざを曲げる
・掃除機をかけるときは?→ひざを曲げる
・台所で洗い物をするときは?→台を用意し、片足を乗せる

また日頃から運動の習慣を付けると、ぎっくり腰発症のリスクが低減します。整形外科医がおすすめするのは、負担にならない程度の全身運動。例えば、散歩です。

慢性腰痛編「椎間板ヘルニアのナゾ」
腰が痛い、重いと感じる状態が、ずっと続くのが、慢性腰痛。医学的には、最初に痛みを感じてから3か月たっても治まらないものを、慢性腰痛といいます。
その原因のひとつと考えられているのが、腰椎の間でクッションの役割を果たす椎間板が飛び出し、神経を圧迫する「椎間板ヘルニア」です。しかし、近年の研究で、ヘルニアがあっても腰が痛くないケースが多々あることが判明しました。さらには、ヘルニアを手術で切除したにもかかわらず腰痛が治らないというケースもあり、「ヘルニア=腰痛の原因とは限らない」ということが分かってきました。

実は腰痛の原因については分からないことが多く、椎間板ヘルニアによるものは5パーセント、脊柱管狭さく症や圧迫骨折などによるものは9パーセント、そのほか腫瘍などによるものは1パーセント程度といわれています。
つまり、85パーセントについては、MRIやX線など目に見える形では、原因は不明なのです。

慢性腰痛編「新事実!ストレスで腰痛に?」そうした中、新たに意外なところに腰痛の原因があることが分かってきました。その原因とは、ストレス。ストレスを受けることで、痛みの感じ方を和らげる脳の働きがうまくいかなくなり、痛みがひどくなるというのです。

慢性腰痛の薬慢性腰痛の研究が進む中、最近では、新しい薬の使い方も出てきています。

スタジオでは、腰痛に使われることのある、「抗うつ薬」をご紹介しました。腰痛が慢性化してしまっている患者さんには、抗うつ薬の一種が痛みを抑えるのに有効なことがあります。抗うつ薬というと、びっくりして過剰に心配する患者さんもいますが、実際の治療の現場で使用されています。

<この薬の注意点>
(1) 誰にでも効果があるわけではない。
(2) 人によっては、吐き気やふらつきといった副作用が出る場合もある。
(3)さらに、整形外科医の間で、まだ一般的とまでは言えない薬の使い方なので、医師によっては、処方に積極的でない医師もいます。

そうしたことから、腰痛がひどいからといって、誰もが処方してもらえる薬ではありません。
もちろん市販薬ではありませんので一般の薬局では買えませんし、整形外科ならどこでも処方してもらえるというわけではありません。

慢性腰痛編「手術したほうがいい?」
椎間板ヘルニアは、手術をしなくても、数か月で自然に消滅することがあります。マクロファージという、免疫細胞の一種がヘルニアを異物と認識し、食べてしまうためです。手術をした場合としなかった場合を比べると、2年後の快復率はほとんど変わらないというデータもあります。
手術したほうがいいのは、痛みだけでなく、マヒやしびれなど、神経が圧迫されることによる機能面の障害が発生している場合です。その場合は、医師と相談のうえ、手術を検討する必要があります。

<手術が必要な症状>
(1)しびれ・マヒがひどくなってきている。
(2)転びやすくなった。
(3)尿が出にくいなど排尿障害。