「ひとりごと・健康通信」をふりかえって (21) 2022/11/6  「タマネギに注目」

10年ほど前から、「ひとりごと・健康通信」を書いてきたが、その後健康に対する考えや生活がどう変わってきたか・・振り返りながら書いています。

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「タマネギに注目」 2013年5月25日 

5月21日朝のNHKでも取り上げられていますが、私はタマネギにはかなり前から注目して、薄く切って10分ほどおいてから酢の中に漬けて容器で保存し、同じように酢漬けしたゴボウ・切干大根とともに、毎日の野菜炒めに加えるようにしています。
年齢的に血圧も高いのですが、降圧薬は飲まないで、血流改善の漢方薬とこのタマネギを頼りにしています。


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参考:

・玉葱の効能  http://www.geocities.co.jp/technopolis/7048/kelsetin1.html


*********  タマネギの薬効  ******

★★★ 玉葱を切ると涙が出るのはイソアリインという催涙性前駆物質が玉葱を切ることによってアリイナーゼという酵素と反応して催涙性物質になるためです。催涙性物質から産生される含硫化合物にはさまざまな作用があり、特に血小板凝集抑制作用が特異的です。

★ 薬効のもとのイオウ化合物である含硫アミノ酸は玉ねぎに多量に(1kgあたり2~3g)含まれています。刺激成分が有効成分ですので、目にしみないとか、辛味のない玉ねぎは薬効が少ないことになりますが、最近は薬効をより高める新品種の開発も進められています。

★  この作用は玉葱を切った直後に加熱すると失われますが、切って室温に15分間以上放置しておくと加熱しても失われません。 成分間の化学反応で、別の物質(プロペルニルジスルフィド類)が生まれ、
糖尿病で高い血糖値の低下作用や発ガン抑制作用があります。 

★ 調理で加熱すると、また別の物質(トリスルフィド類やセパエン類)に変わります。 

これらの物質は心筋梗塞脳梗塞などの原因となる中性脂肪や悪玉コレステロールの値を下げます。血管を詰まらせる血栓を溶かすことも確認されています。血液をさらさらにし、動脈硬化を防ぐ作用があります。

★  血栓溶解作用は、ほかにサイクロアリインというイオウ成分にも含まれています。 

また、玉葱を加熱調理すると解毒代謝が促進され体内の有害物質を排泄します。
糖尿病、高血圧、癌、脳血栓心筋梗塞動脈硬化、胃弱、食欲不振、風邪、扁桃炎、下痢止め、便秘、出血、痛風、筋肉疲労回復、精力減退、精神不安、不眠症、アレルギー体質の改善、神経痛、虫下し、やけど、虫刺されなどに良いです。

★ 玉ねぎの含硫アミノ酸は、玉ねぎを切ると、酵素の作用で別の物質(チオスルフィネート類)に変化します。これが生でかんだときの強い辛味成分です。この成分は強い抗菌・殺菌作用があり、コレラ菌を死滅させる力さえ持っています。

★ 薬効のもう一つは黄色い成分(ポリフェノールの仲間であるケセルチン)です。 補足説明参照


********************* 玉ねぎの食べ方 **************************

★ 玉ねぎの薬効を最大限に生かすには、含硫アミノ酸が変化しやすいように、切ってすぐに調理せずに、室温で30分ほど放置するか、電子レンジに20秒かけると、切った玉ねぎの温度が上がり、変化がすぐに起こり、辛味成分が減って甘くなります。

★ 必要量は1日に1/4 個ほどで十分です。毎日使える食材ですし、加熱しても薬効は失われません。
積極的に利用して生活習慣病を予防しましょう。

★ 辛味をとるのに水にさらすと、水に薬効成分が溶け出してしまいますのでスープなどが最適です。

★ 茶色の皮の部分はケルセチンが豊富ですが、余程の有機栽培・無農薬で無い限り、泥と接触する部分は破棄してください。

★ ケルセチンは、タマネギの他、きゃべつ、春菊 、ブロッコリー、ほうれん草、レンコン、リンゴ、赤ワイン、緑茶などにも含まれていますが、野菜の中でも玉ねぎと、皮に特に多く含まれています。


*********** 玉葱の外皮と、ケルセチン(ビタミンP群のひとつ)の補足説明 ***************

★ 玉葱の外皮には、ポリフェノールの一種のケルセチン(クエルセチン)、硫化アリル、ビタミンA、B1、B2、Cや鉄、カリウム、カルシウム、リンなどのミネラルが含まれています。

※ ニンニクの薬効成分と似通っています。

★ 特に多く含まれているケルセチンには抗酸化、血糖降下、抗癌、血圧降下作用や毛細血管を丈夫にする働きがあります。ビタミンB1はごくわずかしか含まれていませんが、硫化アリルがビタミンB1と結合してビミンB1の吸収力を高め、新陳代謝を活発にし疲労回復を癒します。

★ ケルセチンは、同じく含硫アミノ酸を含むイオウ化合物もそうですが、活性酸素を防ぐ力(抗酸化作用)を持っています。
活性酸素は、細胞や遺伝子を傷つけます。発ガンや老化、痴ほう、動脈硬化などの病気の原因と考えられています。
それらを防ぐ力、つまり抗酸化作用が強く、代表的な抗酸化物質であるビタミンCの5倍以上という報告もあるほどです。 
抗酸化剤としての効果とアレルギーへのしきい値を引き上げる効果が強いので、体質改善を行うためには花粉症以外の時期にも飲んでおく必要があります。 
 ※ 近年では、ぜん息や花粉症などを抑える薬として使われています。

★ ケルセチンはポリフェノールの中でも特に脂肪吸収抑制効果が強く、体内の脂肪を排出するサポーター的働きをします。肝臓での脂肪代謝を高め、脂肪燃焼をアップする黄色の色素成分で、消化管で脂肪と結合し脂肪の吸収を抑制します。ダイエットには最高です!

★ 玉葱の白い部分を併用して摂取すると、なお、効果が発揮され解毒代謝が促進され体内の有害物質を排泄します。
ケルセチンの血圧上昇を抑える働きや、前立腺がん改善予防との関連もわかってきました。またこの成分は脳細胞伝達物質を強化してくれますので、ボケの防止にはとても効果的と考えられています。  
 ★ 記憶障害改善効果が報告されています。★

************* ケルセチンの働き:効能のまとめ *************

★ 花粉症・アレルギーの炎症を緩和 ★抗酸化作用★アレルギー抑制 ★抗がん作用 ★ボケ防止★ 
肝臓・胃腸などでの脂肪吸収抑制(ダイエット効果)
糖尿病、高血圧、癌、脳血栓心筋梗塞動脈硬化、胃弱、食欲不振、風邪、扁桃炎、下痢止め、便秘、出血、痛風、筋肉疲労回復、精力減退、精神不安、不眠症、アレルギー体質の改善、神経痛、 虫下し、やけど、虫刺さ 
れなどに良いです。


**************** 玉ねぎの皮の粉と一緒に摂取するとなお、効果が上がるもの ********

玉ねぎ本体。 ヨーグルト。 パイロゲンお酢)。 生のパイナップル。キウイ。 野菜ジュース。
※ ビタミンCの豊富なものや、他のビタミンPリコピン、ヘスペリジン、ルチン)含有物。
※ 蛋白消化酵素類、特に=ブロメライン(タンパク質分解酵素で、パイナップルの茎や芯に多い)


******************** 当院お勧めの玉ねぎの皮の粉の飲み方 *******************

★  玉葱の皮コップ1杯の湯にスプーン1杯を一日3回~5回飲みます。 
お茶や、ジュース、ヨーグルト、他の野菜ジュースに混ぜて、良く攪拌しても結構です。 

★ 煮立てたり、味噌汁、カレーライス、玉葱のサラダ、肉料理に調味料の様に利用してください。
★ 冷やして飲む場合には、1リットルの水に大さじ1杯を入れて7分程沸かし、冷やして飲みます。          ※麦茶の要領ですね。  沈殿した繊維質も残さず飲み 
ます。

★★★ 硫化物は犬には禁止です。 玉ねぎ、皮は絶対禁止(溶血)。 猫は不明。

★★★ ご質問・ご相談は、メールにて ★★★