現在をありのままに見る

「いじめ」とか「不登校」とか・・、学校でも家庭の中でも、この社会の中で育っていく子どもたちの問題は、生活が便利でスピード化している中でも、変わらず大人社会の問題につながっていくようだ。いまは私たちの子どものころと比べても、考えられなかったような新しい問題が出てくるようで、これから生まれてくる子どもたちにとっても、生きてゆくのが大変のようだ。
子育て・教育から、政治・経済・社会のあり方とか、向いている方向が・・何か基本的に違うのではないかと考える。夢・目的・理想・努力から愛・幸福に向かう私たちの生き方は、知識・経験・信念に向かい、いつかそれは記憶・過去となって、いま・現在がどこかに行ってしまっていることに、みんな気がつかない。人々は過去に生きていて、縛られていて、自分の願望の目でしか見えなくなって、お互いに対立・争いを繰り返している。

そんなこともあらためて考えさせるきっかけになるような「声」に出あった。

[好き勝手に遊んでいる・・それはそれで楽しかったりもする。]
 良かったと思うことがほとんど・・猫であるから、呼ばれたから来るわけでもなく、好き勝手に遊んでいる。えさをスプーンに乗せて口に運ばないと、食べないことも・・・それはそれで楽しかったりもする。
 思う通りにいかないからこそ、猫なのではないか。
「なんだそれ」と嘆きたくなることは多いけれど、それはそれで楽しい。そばに居てくれることに感謝する毎日である。]

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朝日(声)好き勝手な猫と楽しい暮らし   2017年11月16日
 中学教員 宮本紀子(宮城県 52)

 我が家には6歳のメスの猫がいる。東日本大震災がきっかけで飼い始めた。

 当時、あちこちが被災し、心が落ち着かなかった。そんなある日、訪れたショッピングモールのペットショップで出会ったのだ。生後6カ月で、大きくなりすぎて売れ残っていた。だっこしたら、腕の中でおとログイン前の続きなしくしている。その様子に心を奪われ、我が家の一員となった。

 以来、良かったと思うことがほとんどである。猫であるから、呼ばれたから来るわけでもなく、好き勝手に遊んでいる。このごろは、えさをスプーンに乗せて口に運ばないと、食べないこともある。それはそれで楽しかったりもする。

 先日、福岡県で、飼い猫を自分の理想と違うという理由で殺した人がいた。思う通りにいかないからこそ、猫なのではないか。

 朝、枕元にひっそりと座り、爪を立てて私の唇を引っ張る。さんざん口のにおいを嗅いでおきながら最後にはくしゃみをして立ち去る。「なんだそれ」と嘆きたくなることは多いけれど、それはそれで楽しい。そばに居てくれることに感謝する毎日である。